TOAUTO ハンドプレス機 & クラフト社 ミニゴム板
本音レビューの要約
- 最大160kgの押し圧力でハンマー不要。近隣に迷惑をかけない「完全消音の穴あけ環境」を実現
- ドリルチャックで固定することで手ブレ・斜め打ちを排除し、前後のズレや貫通穴の歪みを完全シャットアウト
- 台座に「クラフト社 ミニゴム板」を採用し、穴あけガイド加工を施すことで裏面の荒れを防止
- 重厚な固定力と引き換えに、グリスの付着や丸支柱の保持力制限など独特のコツが必要な実用特化マシン
| 商品名 | TOAUTO ハンドプレス機 (ドリルチャック+PP板+目盛付プレート) |
|---|---|
| セット導入アイテム | クラフト社 革工具 ミニゴム板 正角 10×10×2cm (8576) |
| 主な用途 | 菱目打ち・ヨーロッパ目打ちの穴あけ、ポンチ抜き、ハトメ・カシメ留め、刻印 |
なぜ「TOAUTO ハンドプレス機」を選んだのか?
レザークラフトにおいて、集合住宅や夜間作業の最大の壁となるのがハンマーを打ち込む「コンッ、コンッ」という打撃音と振動です。どれだけ防音対策を施しても、ご近所への影響や作業時間帯の制約は大きなストレスになります。
さらに、手持ちハンマーによる打ち込みは、どんなに注意を払ってもわずかに軸がブレて「斜め打ち」になりやすく、革裏の貫通位置が歪んで手縫いのステッチがバラバラになる大きな原因となります。
音を一切嫌うラビ錬では、作業音を完全にゼロにしつつ、ドリルチャックによる物理的な軸固定で「絶対的な垂直精度」を担保するため、本機の導入に踏み切りました。
使ってみて分かった4つの大きなメリット
1. 打撃音ゼロ!夜間でも集中できる圧倒的な消音性
ハンマーを叩く動作そのものが不要になるため、作業音が一切発生しません。体重をかけてレバーを下ろすだけで硬いヌメ革もサクッと貫通し、ご近所や家族への配慮を完全にクリアできます。
2. 「斜め打ち」のデメリットが完全に消滅
ドリルチャックで目打ちが垂直に固定されているため、手ブレや斜め打ちが原理的に発生しません。革の表と裏で貫通ラインが美しく揃い、サドルステッチ(平縫い)の糸流れが劇的に長持ち・安定します。
3. 前後のズレを無効化し、左右の合わせだけに全集中
位置決めプレートや革を最初の目打ちに合わせて両面テープ等で固定すれば、前後のズレはほぼゼロになります。作業時は「左右の直線・間隔」にだけ意識を集中すればよいため、作業スピードと正確性が跳ね上がります。
4. 押し込みストロークの固定で「穴の深さ」が均一に
レバーの押し込み具合いをストッパー等で一定に固定すれば、革に入る菱目打ちの深さを常に均一に保てます。毎回叩く強さや深さを気にするストレスから解放されます。
注意点:構造上のデメリットとリアルな使用感
非常に強力なツールですが、工業用の構造ゆえに導入・運用にはいくつかの注意点が存在します。
1. 可動部の露出グリスによる黒汚れ
ラック&ピニオン(ギア)やスライド部分にグリスが露出して塗られているため、うっかり手や革が触れると黒く汚れてしまいます。使用前に不要な部位のグリスを拭き取るか、触れない工夫が必要です。
2. 丸支柱(丸軸)による「強圧時の回転・上方スリップ」
分厚い革に多本目打ちや大きめのポンチを一気に押し込む際、過度な圧力をかけると支柱が丸軸であるがゆえに回転したり、上方にスリップして位置がズレたりすることがあります。
3. 重たいヘッド位置の調整と六角レンチ固定の難しさ
ドリルチャック側のヘッド部自体にかなりの重量があるため、一度高さ調整をゆるめると元の位置へ戻すのに相当な力が必要です。また、六角レンチによる支柱締め付けは力が入りにくく、固定が甘くなりがちです。
【ラビ錬の実体験・使い回しのコツ】
頻繁にヘッド(チャック側)の高さを調整する使い方は非常にハードルが高くおすすめできません。「ヘッドの高さは一度決定したら固定で運用し、革の厚みや工具の違いは台座側(ゴム板の厚み変更や両面テープ固定)で吸収させる」のが、本機をスムーズに使い回す最大のコツです。
ラビ錬流:クラフト社「ミニゴム板」で作る専用穴あけガイド
付属のPP板や柔らかいビニールマットでは、プレス時に革の裏面が押し広げられてボコボコに荒れてしまうことがあります。これを解決するため、ラビ錬では厚み2cmの「クラフト社 ミニゴム板 正角」を台座として導入しました。
【専用ガイド台座の作り方と再現性】
- ミニゴム板をプレス機の台座位置にしっかりと固定する。
- 菱目打ちをドリルチャックにセットし、一度深く打ち込んでゴム表面に穴(押し込み跡)を作る。
- 打ち込みによって押し出されたゴム表面の盛り上がりを、ヤスリで平らに研磨するかカッターで削り取る。
この加工を行うことで、菱目打ちの刃先が毎回そのゴム穴へ自然にスポッと収まる「専用ガイド」が完成します。革の裏面が荒れなくなるだけでなく、一度目打ちをチャックから外しても、刃先をゴム穴に添えて締め直せば、完璧に同じ位置へ復元できます。
まとめ:こんなクラフターにおすすめ
- 夜間や集合住宅で、音や振動を気にせず穴あけ作業に没頭したい方
- 手打ちによる「斜め打ち」や歪みを無くし、手縫いステッチの精度を極めたい方
- 構造上の癖(高さ固定・グリス対策など)を理解し、台座の工夫を楽しめる方
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